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岩茶~お茶の原点をもとめて~

「自分はどういうお茶をつくっていきたいか?」「お茶の原点とは何か?」と考えていた時、図書館で『岩茶』という本を見つけました。

 これは、日中文化交流サロン「岩茶房」を主宰されている左能典代さんの著書で、手にとり読み出したら、ぐいぐい引き込まれていく興味深い内容がいっぱい詰まった本でした。

 岩茶とは、中国の福建省北部にある武夷山の岩山に生育するお茶のことです。武夷山は、36の奇峰と99の奇岩をもち、中国でも有数の名所であるとともに、昔から神仙が住む山と言われてきました。

 この岩山のミネラルと、太陽の光と、霧と、山の水だけを吸って育ったお茶が岩茶です。
この岩茶は、甘味、酸味、旨み、渋みなどのバランスが非常によくて美味しく、人体に有効なミネラルやビタミンなどを豊富に含み、薬効の面でも優れたお茶だと言われています。中国では、唐や宋など、歴代の皇帝や貴族が愛飲し、現代でも一部の人しか飲むことのできない大変高価なお茶として珍重されています。

 この岩茶と呼ばれるお茶の興味深い点は、栽培面では、人間はほとんど手をくわえず、ほぼ自然のままの状態で育つ茶樹から、毎年春~初夏に一度だけ新芽を摘み取って、それをお茶(ウーロン茶)に加工しているという点です。

 特に、肥料を与えたり、岩山から畑に移したり、年に何度も収穫したり、といったことが行われていないことが重要な点だと思われます。

 私も、自然農や、スリーエフ(無農薬・無肥料・無堆肥)農法に取り組むようになってから、作物の育つ様子を見たり、できた収穫物の風味などを味わいながら、作物本来の力を引き出すうえで、“肥料を与えない”ことが大切な要素となっているのではないかと感じるようになりました。

 特にお茶の場合は、収量の多さと、品質の良さ(高く売れること)を追求するあまり、過剰施肥ともいえる多肥栽培となっています。それが、「養生の妙薬」と言われるお茶の効能を減じたり、かく乱する結果になっているのではないでしょうか。

 植物は本来、自分の生育に必要な要素は自らの力でつくりだし、環境と調和したメカニズムのもとで、自分なりの(自分にあった)成長のし方をしていくものだと言えると思います。

 植物の立場にたって考えてみた時に、そういう自分なりの成長のし方のほうが、その植物にとっては心地よいし、あるいは喜びに満ちていると言えるかもしれません。

 それが、栽培する人間側の目から見た場合、きわめて貧弱であったり、品質が悪そうに思えたりするため、今の農業では、人間の勝手な判断から、必ずしも植物が求めていない世話をしてしいる面があるように思います。

 もちろん、肥料を与えたり、剪定をしたり、品種改良をしたりといった様々な農業技術をすべて否定するわけではありません。しかし私自身は、もっと植物の身になって、植物の本当の幸せな成長を願う立場にたった農業のあり方について考え、それにそった農業技術の見直しをしていくことが大切だと思うのです。

 さて岩茶ですが、今も岩茶本来の風味や力を失わないために、自然な状態を維持するための管理がしっかりと行われているようです。
 そして、お茶の葉を摘み取る日や、加工のし方など、様々な点でお茶と対話をしながら作業がすすめられているとのことです。

 このことも大変重要なことだと思います。植物との会話は可能であり、人間と植物はもっと理解しあいながら、作物を育てていくことができるのだと思います。

 そして、そのようにして育った作物は、今までには発揮してこなかった、もっと大きな効能を人間にもたらしてくれるようになるのだと思います。

 岩茶は、非常に特殊なところに育ち、その価値が昔から認められてきたお茶であったため、その本来の生育環境や自然な姿を尊重されてきました。そのおかげで、今も「養生の妙薬」としてのお茶の真価が保たれ、現在に伝えられています。

 このことは、これからの農業や、自分なりのお茶づくりを考えていくうえで、大変参考になることだと思います。

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